人気店は人気店であるだけの理由があります。大雑把に言えば、オーナーさんや店長さんの差配がうまいのです。具体的には、お店で働いてくださっているセラピストさんとのコミュニケーションが良好なので、人気店になっています。もちろん、オーナーがすごくケチで利益のほとんどを店の運営にまわし、セラピストさんのお給料は上がらないけれど、何かよくわからない人間的な魅力をオーナーが持っていて、それに吸い寄せられるようにがむしゃらに働くスタッフがいるので儲かっている、というお店もありますが……。お店というものは「生き物」ですから、いろんな生き物がいるように、いろんなケースがあります。
さて、今回は、人気店の店長さんやオーナーさんがひそかに、セラピストさんに対してやっていることについてお届けしたいと思います。これからお店を立ち上げる方も、もっとお店の人気を出したい方も、さらにはお客さんも、ぜひご一読ください。あなたのお気に入りのセラピストさんが、店長さんやオーナーとどのようにコミュニケーションをとっているのか、手に取るようにお分かりいただけることと思います。
さっそく見ていきましょう。
歯が浮くほど褒める
メンズエステに限らず、ガールズバーなど、女性に元気に働いていただかないと売上が立たないお店にあっては、店長さんやオーナーさんは女性を褒めます。歯が浮くほど褒めます。
なぜなら、女性は褒めれば褒めるほどよく働くという認識を持っているからです。もちろん、他方では、「そんなことはない」という意見もあります。「わたしは店長さんやオーナーさんに褒められようと褒められなかろうと、仕事としてやるべきことをやるだけです」という女性もいらっしゃいます。
しかし、そういう女性であっても、3ヶ月、半年と、歯が浮くほど褒め続けていれば、これまで以上のパフォーマンスを発揮して、意気揚々と元気に働くようになるものです。
これはなにも女性を蔑視しているわけではありません。女性はなぜか、男性に比べて、褒められれば褒められるほど気分を良くし、一生懸命働くようになるという、女性の特性を申し上げています。保険会社の女性スタッフも、教材販売会社の女性スタッフも、歩合で働く貴金属を売るお店の女性スタッフも、不動産の営業の女性もみな同じです。女性は「なぜか」褒めれば褒めるほどよく働くのです。
ちなみに、男性の上司と女性スタッフが恋愛関係になるというのは、この「褒める」がきっかけである、と指摘する人もいます。褒められているうちに気を良くしてしまって、つい……ということでしょう。
ともあれ、女性はなぜか、褒めれば褒めるほどよく働くという「事実」を知っている店長さんやオーナーさんは、自分のお店で働いてくださっているセラピストさんを歯が浮くほど褒めまくるのです。
セラピストさんの裁量にまかせている
特に、ワンルーム型のメンズエステにおいて、人気店の店長さんやオーナーさんは、セラピストさんの自由裁量に任せています。ワンルーム型のメンズエステは、お客さんにしてみれば、「女子のひとり暮らしの家に訪問する気持ち」で訪れます。非常に心躍るものです。人気店の店長さんやオーナーさんは、そういったお客さんの心理を熟知していますから、お店の備品やインテリア、小物ひとつにいたるまで、働いてくださっているセラピストさんの好みのものを揃えます。あるいは、セラピストさんと一緒にIKEAとかに買い物に行って、好きなものを買わせて、お店に置きます。
女性の裁量に任せてある程度自由にやらせるという手法は、メンズエステに限らず、女子が多めの部活動でも使われている手法のようです。ある高校の吹奏楽部では、女子の部長さんにかなりの自由度を与えており、その部長さんがやりたいように部を運営するというような教育方針だそうです。たとえば、練習時間や練習内容を決めるのは女子の部長であり、顧問の先生は部長の決定を見守る、というような。
言うまでもないことですが、自由裁量であればあるほどやる気が出て、元気に働くようになります。
ビジネス処世訓を垂れる
少々言い方が悪いですが、「生きまどっている系」の女性に対して、ビジネス処世訓を垂れるオーナーさんや店長さんがいます。「仕事というものはこういうものだ」とか、「自分に向いている仕事を見つけるには〇〇をすればよい」とか、「自分に向いている仕事がよくわからないうちは△△をすればよい」とか、「商売というものは××なものだから、〇〇すればよい」とか、そういうビジネス書の受け売りのようなことを言いつつ、すなわちメンタルコーチングしつつセラピストさんに元気に働いていただく店長さんやオーナーさんもいます。
こういうのは、ある程度頼りがいのある人に頼りつつ生きていきたい、働きたいという考えの女性に向いているようで、いつの時代においても一定のニーズがあるそうです。
「わたしは自由に自分の考えのもとで働きたい」という考えを持っている女性にはまったく通用しない手法です。しかし、そうではない女性も当然のように一定数おり、そういった女性に受けがいいらしいです。
メンズエステに限らず、どの業界においても、自分が今やっている仕事を適職とは思わないけれど、生活の糧を得るために働いている人がいます。そういう人は、自分の根っこ=ルーツを見出せていないので、身近な人が言う「確実そうな言葉」を信じて働きます。当然よく働くようになります。
ちなみに、この手法に染まりきってしまえば、洗脳と呼ばれるようになります。店長の言いつけを守って、ブラック企業よろしく1日15時間も働く人というのは、洗脳されているのです。しかし、全員が自分のアタマでものを考えつつ働くようになると、みながバラバラの方を向くわけで、「洗脳」もあるていどは必要なのではないでしょうか。
また、カリスマ性のあるオーナーや店長は当然のように「これはこうやるべし」という強い信念を持っていることが多く、そういう「パワーのある人」の意見や生きざまに影響されて、その結果、それに付き従うように働くスタッフがいても、ちっともおかしくないのではないでしょうか。
いずれにせよ、「オレについて来い」みたいなオーナーや店長に従順に従っているセラピストさんもいます。こういうのは良い/悪いの話ではありません。生きざまの話です。
「ちょどいい距離」を見極めている
自由裁量の方が働きやすい女性もいれば、ビジネス処世訓を毎日聞かされることでどうにか頑張って働ける女性もいれば、さまざまな女性がいます。これはメンズエステに限らず、どの業種業態でも同じです。人気店の店長さんは、その女性がどのような女性なのかをまず見極めます。自由にやらせた方がよく働く女性なのか、反対に、あるていど「こうしなさい」「ああしなさい」と具体的な指示をした方がよく働く女性なのかを見極めます。
すなわち、セラピストさんとのちょうど良い距離を見極めています。こういうのがさらっとできるようになれば、メンズエステに限らず、どの業界でも人気店を作ることができるのではないでしょうか。
ちなみに、相手と自分のちょうどいい距離感を見極めるというのは、相手との相性もあれば、その人の人間力によるものでもあれば、運が左右するものでもあります。人気店というのはどことなく運気がいい感じがするとか、風通しが良い感じがするというのは、つまるところ、そういうことではないでしょうか。
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恋愛コラムニスト・作家・心理哲学者
30年かけてメンエスセラピスト、
キャバ嬢など3万人の女子を取材した。
Yahoo!、マイナビ、小学館「Menjoy!」
などでヒット記事を連発させた。
著書に性欲と自己肯定感の関係にまで言及した
哲学入門書
『自分を愛する方法』
『希望を生みだす方法』(玄文社)など。
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