メンズエステには、たとえばキャバクラのように、指名と呼ばれる仕組みがあります。具体的には、フリー、指名、本指名の3種類があります。
ここではそれぞれについて解説したうえで、セラピストさんが喜ぶのはどれ? といったことまでご紹介します。
さっそく見ていきましょう。
メンズエステにおける指名は3種類
メンズエステにはフリー、指名、本指名の3種類が存在します。それぞれどのようなものなのか、以下にご説明しましょう。
フリー
セラピストさんを指名せず、お店に選んでもらう方法をフリーといいます。お店にはたいてい、複数のセラピストさんが出勤しており、その中からお店の人に選んでいただくのです。
お店の人がお客さんの好みのタイプを聞いてくれ、それに合わせて選んでくれることもあれば、ある特定のセラピストさん以外は予約で埋まっているので、といった物理的な条件で選ぶこともあります。
つまり、お店の人がさまざまな条件を勘案しつつ、フリーな(自由な)方法でセラピストさんを選ぶのがフリーです。
指名
施術してもらいたいセラピストさんを男性客みずからが選び、指名する利用方法を指名といいます。一般的には、お店のホームページやブログ、あるいはセラピストさんのSNSなどの情報を事前にチェックしたうえで指名します。
ちなみに、一般的には、基本料金に指名料をプラスして支払う必要があります。
本指名
2回目以降の指名を本指名といいます。フリーや指名で出会ったセラピストさんに再び施術していただきたいと思った場合、お店に電話したり、お店のホームページからセラピストさんを指定するなどの方法をとりますが、それが本指名です。
本指名は、一般的には、基本料金に加えて、本指名料を支払います。本指名料を、指名料よりも高く設定しているお店もありますが、その分メリットの多い指名方法でもあります。たとえば、お気に入りのセラピストさんと仲良くなれるといったメリットがあります。また、セラピストさん側にもメリットがあります。具体的には以下の項でお伝えします。
フリー、指名、本指名、それぞれのメリット・デメリットとは?
フリー、指名、本指名にはそれぞれ、お客さんにとってのメリットとデメリットがあります。ここではそれぞれのメリットとデメリットについてご紹介します。
フリーのメリット・デメリットとは?
フリーのメリットは、指名や本指名にくらべて安く遊ぶことができる点にあります。
なぜなら、指名、本指名はそれぞれ、指名料金、本指名料金が上乗せされますが、フリーの場合は基本料金のみだからです。
また、どんなセラピストさんに当たるのかわからない、といったドキドキ感を味わうことができるのもフリーのメリットと言えるでしょう。偶然のすばらしい出会いを求めてメンズエステに行きたい方はぜひ、フリーで遊んでみてはいかがでしょうか。
他方、フリーのデメリットは、好みのセラピストさんではないセラピストさんに当たることもあるという点です。これはバクチのようなものですから避けようがありません。たまたま出勤しており、かつ予約が入っていなかったセラピストさんが、たまたまあなたのタイプではなかった、というだけのことですから、めげずに好みのセラピストさんに出会えるまで頑張ってみてはいかがでしょうか。
指名のメリット・デメリットとは?
指名のメリットはなんといっても「失敗」がない点にあります。いまやセラピストさんの多くはSNSに写真をあげていますから、SNSにある複数の写真を見ることでかなり「失敗」の確率を下げることができます。
また、フリーでは回ってこない人気セラピストさんに会えるのも指名のメリットです。人気セラピストさんは、たとえば1ヶ月先まで予約が埋まっていることもあります。その必然の結果、フリー客をとっていない、というか、とれません。
他方、指名のデメリットは、指名料金が発生する点にあります。フリーだと基本料金だけで済みますが、指名は指名料金が加算されます。
本指名のメリット・デメリットとは?
指名を繰り返すことによってセラピストさんと仲良くなれるのは、本指名のメリットの1つです。仲良くなるだけでなく、セラピストさんが本指名客の好みや嗜好を把握してくれることによってサービスの質が向上し、料金以上のリラクゼーション効果とドキドキ感を味わえるのも本指名のメリットといえるでしょう。
一方、本指名のデメリットは、本指名するセラピストさんを変えると、それまで本指名していたセラピストさんがいい気持ちがしない点にあります。キャバクラでも風俗でも、およそ男性を接客するお店はどこでもそうですが、お店のなかで、どのお客さんがどのセラピストさんを指名したのかという情報が漏れることがあります。漏らす意図がなくても、たとえば狭い受付ブースで、お店のスタッフがお客さんと電話で話している声が聞こえてしまった、といった不可避的なことがきっかけで漏れてしまうことがあります。すると当然、それまで本指名されていたセラピストさんがいい思いをしない。そのことによってそのセラピストさんの働くモチベーションが下がる。するとお店も困る。という「負の連鎖」が発生する可能性があります。本指名するセラピストさんを変えるときは、「きれいに変える」必要がある、ということが、じつは言えるのです。
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セラピストさんが喜ぶのはどれ?
最後に、セラピストさんの視点から見た、フリー、指名、本指名、それぞれのメリットとデメリットについて徹底解説します。お気に入りのセラピストさんに好かれたい方はぜひ、最後まで熟読なさってみてはいかがでしょうか。
フリーにおけるセラピストさんのメリット・デメリット
フリーにおけるセラピストさんのメリットは、なんといっても新規客と出会えることです。メンズエステに限らず、どの商売も同じですが、つねに新規開拓しないと稼げないからです。毎日指名客で予約が埋まっている状態をよしとするセラピストさんであっても、心の片隅には新規開拓しないと、という焦りがあります。指名客がいつ離れるかわからないからです。いかに努力して性的サービス抜きの濃厚マッサージ、濃厚接客をしても、お客さんは離れるときに離れるのです。
他方、フリーにおけるセラピストさんのデメリットは、指名料や本指名料が入ってこない、すなわち客単価が下がることにあります。
指名におけるセラピストさんのメリット・デメリット
指名におけるセラピストさんのメリットは、モチベーションが上がる点にあります。どのような仕事でも、自分のことを指名してくれたらうれしい、というのは、男女に共通する気持ちです。
また、指名してくれることで出勤予定を立てやすくなるのも、セラピストさんにおける指名のメリットと言えるでしょう。セラピストは比較的自由に出勤できる職業ですが、自由だからこそ、出勤予定を決めるなんらかの「軸」がほしいと思っています。その軸になるのが指名客です。
また、指名料金を稼げるのも、セラピストさんにおけるメリットです。
他方、指名におけるセラピストさんのデメリットは?
セラピストさんも人間ですから、イヤな客に指名されたとわかれば、モチベーションが下がるのでしょうね。
本指名におけるセラピストさんのメリット・デメリット
本指名におけるセラピストさんのメリットは、1つには安心して施術できる点にあります。はじめましてのお客さんの場合、セラピストさんはかなり気をつかいます。どのような嗜好を持っているお客さんなのか、なにを言うと「地雷」を踏んでしまうことになるのか、皆目わからないからです。しかし、本指名客の場合は、最低1回は接客しているわけですから、あるていどそのお客さんの情報を知っているので、セラピストさんは安心して接客することができるのです。
また、セラピストさんも人の子ですから「好みのお客さん」がいますが、そういう人が本指名してくれると、濃厚マッサージの上にも濃厚なマッサージを頑張っちゃう! というかんじでモチベーションが上がります。出勤することが楽しくなります。
一方、本指名におけるセラピストさんのデメリットは……たとえば、本指名客が「色恋」を求めてくるお客さんの場合、セラピストさんは病んでいきます。これはメンズエステのみならず、キャバクラでもガールズバーでも風俗でも同じです。
また、お店によっては、本指名客をリピーターにして定期的にお店に通ってもらいなさいと指導されることがあり、それをストレスに感じるセラピストさんもいます。
結局、セラピストさんが喜ぶのはどれ?
新規客と毎月たくさん出会いたいと思っているセラピストさんは、フリー客大歓迎! 指名客も大歓迎! というかんじで、すべてのお客さんがうれしいものです。
その一方で、指名や本指名の料金をドンドン稼ぎたいと思っているセラピストさんは、フリー客より、指名・本指名客に感謝する傾向があるでしょう。
また、セラピストさんによっては、指名・本指名客をもとに「自分の世界」をつくりたがる人もいて、そういうセラピストさんはフリー客より指名・本指名客にありがたみを感じるでしょう。
というように、そのセラピストさんがどのような価値観をもって仕事をしているのかによって、どのお客さんによろこびを感じるのかは異なってきます。
しかし、総じて言えるのは「自分のことを指名してくれたらうれしい」という気持ちでしょう。
「フリーで偶然ステキなお客さんに出会うのはうれしい。しかし、私のことを指名してくれて、指名料金まで払ってくれて、濃厚な施術とコミュニケーション能力を駆使して最高のリラクゼーションを提供したらリピーターになってくれた! リピートというかたちで私の努力を評価してくれた!」
こういったセラピストさんの気持ち、わかりますか?
男女ともに「承認欲求」をもっているわけですから、その承認欲求を満たしてあげることで、セラピストさんはよろこんで濃厚なマッサージをしてくれるのです。
時と場合に応じて、ぜひ、フリー、指名、本指名を使い分けてみてはいかがでしょうか。
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恋愛コラムニスト・作家・心理哲学者
30年かけてメンエスセラピスト、
キャバ嬢など3万人の女子を取材した。
Yahoo!、マイナビ、小学館「Menjoy!」
などでヒット記事を連発させた。
著書に性欲と自己肯定感の関係にまで言及した
哲学入門書
『自分を愛する方法』
『希望を生みだす方法』(玄文社)など。
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